フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ 『ベルヴィル・トーキョー』

フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ、感想書かない間に上映終わっちゃうよ!

ということで最後の一本はエリーズ・ジラール監督、ヴァレリー・ドンゼッリ&ジェレミー・エルカイム主演の『ベルヴィル・トーキョー』。

2622/12781″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

去年日仏で見て、すごくもどかしさを感じて、ジェレミーの役どころに最低最悪馬鹿男、と思ったんだけど、今回はただの不器用な男の子、として見れたー。
(たぶんジェレミー好き度がアップしてるからってのもあるんだけどー)
なんだかギザギザしたホームビデオ的な画質も閉塞感むんむんで初見時は受け入れられなかったんだけどね。
個人的に映画は見る時の心境とか環境が大きく影響しちゃうから、やっぱり二回三回と見ていろんな見方ができるなー、と。
あの閉塞感も、主人公の心境を映し出すいい演出してたんじゃないかな、と思えました。

妊娠して相手に浮気されて、行き場のない怒り、身体だけが変化して行く日々…
コーヒーこぼしただけで絨毯ごと捨てるという潔さはあるくせに、彼のことは忘れられないというのもなんだか妙に共感したり。

映画『ANNA』のサントラ『Ne dis rien』(何も言わないで)を二人でデュエットするシーンがあるんですが、とにかく何も言わないで理解して、ってことだったのかな、と思えたり。

Ne dis rien, surtout pas, ne dis rien suis-moi…

だって言葉を介してしまうと、浮気相手のところに行くのに「東京で仕事」なんてしょーもない嘘が出て来ちゃうから、ね。
ああ、嘘が下手くそな男って、実に憎めない。

監督は女性だから、女性が共感し易いつくりではあるし、
男性目線で見ると痛いとこ突かれてる感じがあるかもしれないけど
二回以上見て、それぞれの視点で見ると面白い作品だと思います。
(私は一回目はさっぱりだったので…)

わたしたちの宣戦布告 [DVD]

ヴァレリー・ドンゼッリの新作『Main dans la main』(手に手をとって)は
ジェレミー君の相手役にヴァレリー・ルメルシエ。
フランスで去年公開して高評価。これもDVD買ったよ!
とにかく楽しかった!日本公開してほしーい!!